“International Brain Bee” は脳科学に関する知識を競う、中高生のための脳科学分野の “オリンピック” で1999年に米国で始まりました。中高生が脳科学に親しみ、将来的に神経疾患等の原因解明や治癒に向けて神経科学の道に進むひとつのきっかけとなることを目的として毎年開催されています。
毎年25ヵ国以上の国・地域の中高生が参加し、各国の予選を勝ち抜いた代表が “International Brain Bee” の本選に派遣されます。基礎的な脳科学の知識や、知能、感情、記憶や視覚といったトピックからアルツハイマー病、脳卒中、統合失調症等の疾患に関するトピックまで幅広いテーマに関する知見が問われます。
この予選会の問題は、主にインターネットから無料ダウンロードできる英文テキスト(The Brain Facts Book)から出題され、クイズ形式の問題が問われます。2019年までは、東北(宮城)、九州(鹿児島)、中四国(広島)、関東(埼玉)、関西(京都)、中部(愛知)などで地方予選大会が開催されました。2021年以降は、全国200カ所以上の連携施設を活用して、コンピュータを用いたオンラインテスト形式で分散開催します。
また世界大会の本選では、実際の脳を用いた神経解剖学実習や顕微鏡を用いた神経組織学実習、脳の画像識別、患者さん(に扮した俳優)に対する模擬診断なども含まれることもあり、非常にレベルの高い大会となっています。
日本での国内大会は日本脳科学関連学会連合(脳科連)が主催し、NPO法人脳の世紀推進会議と日本神経科学学会が共催する形で実施されます。脳の世紀推進会議は2014年大会から継続してこのプログラムを共催しています。
なお、予選を通過した入賞者(数名)は決勝にすすみ、その優勝者1名は世界大会に日本代表としてノミネートされます。
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